えっ？何がって？今年も行ってきた北海道ツーリングですよ。
３年程前のシャフトミーティング。とある参加者の差し入れのシャケトバなる物を焼いて
いる時に、周りが北海道ネタで盛り上がった。しかし自分は話題について行けずに一人寂
しい思いを・・・・・・
しかし昨年の夏、転職を期に一生に一度の旅だと思いつつ、思い切って一ヶ月ほど遊びに
行って来ました。したらもう毎日がハチャメチャに楽しくって思わず今年も行ってしまった。
「何がそんなにイイんだよ？」と、まだ北海道に行ったことのない友人から聞かれるが、ひと
ことでは言い表せない程、何もかもが素晴らしいんですよ！
まずは道。だだっ広い大自然の中を、どこまでも只ひたすらに真っ直ぐに視界から消える
位の所まで数km、いや数１０Kmに渡り正に直線定規で線を引いた様に延びている直線道路。
国道を１００Km走っても一向に出て来ることのない信号機。 また箱根ターンパイク以上に
整備された道が、ひれ以上の景色とそれ以上の距離で続き、走り続けても飽きの来ない豪快
なワインディングもある。 もちろん通行料金を徴収される事はありません。
都会では考えられない、時には１時間以上も高速道路でもないのにアクセルを開けっ放しにして
バイクを爽快に走らせることができる、夢のような道もあったりなんかもする。
そしてふとバイクを止めて辺りを眺めると、地平線の彼方まで広がっている牧草地。
見渡す限りどこまでも咲き乱れている名も知らぬ小さな花々。
アフリカのサバンナ地帯を彷彿させる大スケールの湿原地帯。 川岸の草木の緑色を取り込
みつつエメラルド色の輝きを発しながら流れている川。
どんよりと曇った日でも、空の色を写し出してもいないのにも関わらず純粋に青い青い池や湖。
もちろんその目に入って来る風景だけではなく、ふと耳を澄ませば川のせせらぎ、木々のざわめ
き、都会では決して聞くことの出来ない北海道特有の小さな鳥達のさえずりが聞こえて来るの
です。
そして大きく深呼吸をしてみると、湿気を含んでいない涼しげでさわやかな美味しい空気が補
給できる。 特にあふれんばかりの花が咲き乱れている場所では、想像を絶する花々の甘い蜜
の香りが心行くまで堪能することができるんです！
もちろん食べ物も海の幸、山の幸がこれでもかと豊富に取り揃っていて、しかも新鮮さ、美味し
さ、その量から首都圏では考えられない値段で提供されている。これには大変な驚きと北海道
の良心を感じてしまう。
そして一番の醍醐味が「 ひと 」とのふれ合い。 温かくニコやかに旅人達を迎え入れてくれる
道内の人達。
ライダー同士だけの親睦ではなく、チャリダー、トホダー、ジェイアラーなど様々な移動手段の人
達と通常の生活では決して触れ合うことのできない職業。
その年齢もすんでいる場所も全くかけ離れている人達と奇蹟的にめぐり合い、ほんの短い時間を
共有して話込み自分がこれから行こうとしている場所、今まで走って来たルート、あそこの店は美
味しかった、どこそこのコースは最高に楽しかったなどなど、毎晩毎晩取り留めもない話ばかりなの
だがそれが楽しい。
そして話込んでみると信じられないことが起こったりする。 今日はじめて出会った旅人がなんと、
自分の友達の友達だったなんてことがある。
そんなことが去年も今年もあった！（その年以降も・・・・）
逆に自分の友人に北海道で出会ったよなんてことも耳にしたりもする。
そして一晩楽しいひと時を過ごした人達と翌朝「 それじゃ気をつけて！ 」 なんていって名残り
惜しく別れて、お互い反対方向に旅立って行ったはずなのに数日後、数１００Kmも離れた別の宿で
バッタリと！「 あっ!! 」 なんて感動の再会劇が待ってたりすることも多々あったりした。
自分の思い込みなのだが素敵なラブロマンスなんかもあったりして・・・・・そんなこんなで下手な
テレビドラマやハリウッド映画なんかよりも遥かにドラマチックな感動を味わうことが出来るんです。
北海道。 毎日毎日どこまでも真っ直ぐに続く直線道路を無理することなく４００Km、５００Kmと走り
続け、本州では決して見ることの出来ない壮大なスケールの絶景に感動して、美味しい物を食べ、
前向きな考えを持った人生の楽しみ方を知っている旅人達と出会い、触れ合い、再会する。
退屈な日常や関東近辺の日帰りツーリングでは決して味わうことの出来ない現実のドラマがそこに
待っている。
